デスクトップとマニュアルが使用中の言語切り替えに対応
dhhは10月14日、omacom/omarchy#15326を開発ブランチのquattroにマージした。メニュー、デスクトップ、通知に50言語を追加し、マニュアルも新たに49言語で用意した。コミットされた実装には、複数形、地域に応じた数値表記、アラビア語・ヘブライ語・ペルシャ語・ウルドゥー語向けの左右反転パネルも含まれる。対応する翻訳がない場合は引き続き英語が使われる。
コミットomacom/omarchy@84cfb93959f4には、ユーザーごとにセッションの言語を切り替える実装が記録されている。新たに起動するアプリには選択した言語が適用され、起動済みのアプリも再起動後に切り替わる。レビューでは、greptile-apps[bot]がマニュアル内のコマンドやリンクの翻訳に懸念を示した。これを受けて
dhhは、英語版との比較と、コマンドブロックや章へのリンクを意図的に壊すテストを追加した。
dhhはさらに、翻訳抽出処理を書き込み用の認証情報を持つジョブから分離し、抽出によって実行可能なコードが変更される場合は人によるレビューを必須にしたと報告している。
fast ringのパッケージに、移行先チャネルの古いライブラリとの互換性チェックを追加
dhhはomacom/omarchy-pkgs#904をmasterにマージした。edgeでビルドしたfast ringのパッケージが、依存関係に互換性のないままrcやstableに進むのを防ぐためのチェックが追加された。このチェックでは、各チャネルで利用できるライブラリや依存パッケージを比較し、PythonモジュールやローカルでコンパイルしたQtまたはlibpythonのパッケージをfast ringの対象から除外する。すべてのチャネルでArch Linux ARMの現行リポジトリを使うaarch64では、対象に含められるかどうかの条件だけを確認する。
この変更により、fast ringから10パッケージが除外され、条件を満たす25パッケージが追加された。github-actions[bot]はomacom/omarchy-pkgs#904:issuecomment-6158595832で、記載された成果物をedge、rc、stableに正常に公開したと報告した。一方、それ以前の失敗により、予定されていた処理枠の一部は実行されなかったとも記している。これはパッケージを各チャネルへ公開したもので、Omarchyの安定版リリースとは別である。
コーディングエージェントの選択画面と使用量パネルにKimiを追加
dhhは、
sorenmatによるKimi選択機能の提案であるomacom/omarchy#7261をquattroにマージした。Kimiはmise経由でインストールされ、既定のコーディングエージェントに設定できる。別途コミットされた情報収集処理omacom/omarchy@c88e7dd566abは、エージェントパネルに週ごとの利用枠とセッションの上限を追加する。認証情報の更新にも対応し、キャッシュされた上限が別のアカウントに適用されるのを防ぐ。
選択機能がマージされる前に、omarchybotは、Kimi、Cursor CLI、Museを含むすべてのmiseラッパーを一貫した方法で再作成するよう、プロビジョニング処理とRefresh Applicationsを修正したと報告していた。Kimiの自動移行や削除では、別途インストールされたコマンドを保護する仕組みが維持される。これらは開発ブランチに追加された変更である。
エージェントのサブスクリプションアカウントのログイン情報をマシン間でコピー可能に
dhhは10月14日、omacom/omarchy#15405を作成し、quattroにマージした。すべて、または選択したエージェントアカウントのログイン情報をSSH経由でコピーするコマンドが追加され、別のマシンを設定する際に何度もログインする手間を減らせる。両方のマシンにこのコマンドがインストールされている必要がある。
現在の説明によると、インポート先の認証情報と設定は既定で保持される。対応するセッションを閉じた後なら、明示的に置き換えることもできる。また、転送ストリーム全体の検証、ロールバック、中断したインポートからの復旧についても記載されている。検証にはテスト用の認証情報と模擬SSHが使われており、提示された記録からは、個人の認証情報を別のマシンへ転送したことまでは確認できない。
起動時にLimineメニューを隠す既定設定で待ち時間を短縮
dhhはomacom/omarchy#15301をquattroにマージした。Limineのメニューを非表示にして待ち時間を1秒とする既定設定と、起動メニューに戻るためのSystemメニューの操作が追加された。移行時には、明示的に指定済みのタイムアウト設定が保持される。通常は隠れているメニューも、いずれかのキーを押すと表示できる。
先行する10月13日のレビューで、greptile-apps[bot]は認証が拒否された場合のテストを求めた。
dhhは、権限が得られなかった場合にメニューを変更しないことを確認するケースを追加したと報告した。コミットされた変更では、その場合に移行も未完了のまま残す。現在のPR説明には、表示を要求したメニューが隠れたままカウントダウンせず、表示された状態を保つよう再起動処理を修正したと記されている。また、実際の再起動による確認はまだ人が行う必要があるとしている。
ロック画面の消灯中は指紋認証を休止
dhhは10月14日、omacom/omarchy#15294をquattroにマージした。ロック画面を消灯すると、新たな指紋認証の試行を抑制し、実行中の試行だけを完了させるようになった。入力、レジュームの検出、ディスプレイの接続によって認証を再開できる。指紋でロックを解除するには、先に消灯した画面を復帰させる必要がある。
先行する10月13日のレビューで、greptile-apps[bot]は、不調な指紋リーダーに必要な休止時間を短縮してしまう可能性のある画面復帰の経路を指摘した。10月14日、
dhhは、タイマーの残り時間とは独立してバックオフの段階を保持するようにし、回帰チェックも追加したと報告した。コミットされた変更にもこの修正が含まれる。現在の説明には引き続き、明るさや音量のキーバインドがロック画面に入力を送らずにディスプレイを復帰させた場合の制約が記されている。
アプリからリンクを開くと、受け取ったブラウザーウィンドウが前面に
dhhが作成したquattroのコミットomacom/omarchy@9f49906d2241は、HTTPとHTTPSのリンクをOmarchyのブラウザーランチャー経由で開くようにする。Electronクライアントなどのアプリからデスクトップポータル経由で開いた際、ブラウザーに新しいタブは追加されてもウィンドウが隠れたままになる問題に対処する。該当するウィンドウが複数ある場合は、最後に使ったものにフォーカスする。
この変更では、Omarchyのルーティング用エントリーがブラウザーの手前に入ることで表示されてしまう、既定のブラウザーへの設定を促すメッセージも抑制する。これは開発ブランチにコミットされた変更である。
電源プロファイルにNVIDIAとSnapdragon固有の動作を追加
omarchy-pkgsのmasterにある2件のコミットは、ryanrhughesによるものだ。omacom/omarchy-pkgs@0f3d0404a900は、N1xハードウェアでのデスクトップの遅延に対処するため、OmarchyのCPPCドライバーをNVIDIAのRTX Sparkドライバーに置き換える。ガバナーは電源プロファイルと電源の種類に応じて選択され、ハードウェアの検出対象はNVIDIA RTX Sparkを名乗るプロセッサーに限定される。
omacom/omarchy-pkgs@3280e02b7d5eは汎用cpufreqドライバーを追加し、Snapdragon Xの周波数の上限を、省電力では60%、バランスでは75%、パフォーマンスでは制限なしに設定する。コミットでは、Surface Pro 11での検証と、デーモン停止時に上限が解除されることが報告されている。これらは貢献者が報告した測定結果である。
N1xのドック修正で、画面が映らない問題と蓋を閉じた際の誤動作に対処
ryanrhughesはomacom/omarchy-pkgs#1100を作成し、開発ブランチのn1xにマージした。カーネルの変更では、サスペンド中もドックのトンネルを維持し、ドックを外した際にはDisplayPortトンネルの解体処理に間隔を空ける。NVIDIAドライバーのパッチはUSB-CディスプレイをDisplayPortとして報告し、蓋を閉じたときにlogindがドック接続状態を認識できるようにする。
ryanrhughesは、ProArt P14にCalDigit TS4とディスプレイ2台を接続した構成で、サスペンドとドックの取り外しの確認に成功したと報告した。併せて用意されたAquamarineのパッチは、遅れて表示モードが追加されるコネクターに対応するが、報告されたテスト中にそのケースは発生しなかった。このマージで確認できるのは、n1xブランチへの統合である。
ARM向けイメージのビルドをlinux-omarchyに統一
emirbが作成したquattroのコミットomacom/omarchy-iso@62d151d4d162は、aarch64向けイメージのビルドで利用できるカーネルをlinux-omarchyに限定する。代替のArch Linux ARMカーネルを使う処理経路と、それに関連するコンソール、圧縮、デバイスツリーの処理を削除する。
インストーラーは引き続き、イメージに記録されたカーネルをインストールする。提示された記録で確認できるのはイメージのビルド処理への変更がコミットされたことであり、インストール用イメージのリリースではない。
メモリ監視の提案、規則に基づく保護機能とエージェントによる対処を分離
KewkLWは、引き続きオープンのomacom/omarchy#15272の範囲を、任意で有効にできる監視機能に絞った。メモリ逼迫を警告し、systemd-oomdに終了させられたアプリを特定し、強制終了のしきい値に達する前に対象の処理を一時停止する。先行する10月13日の議論で、
jandruskは、これらの機能を、プロセスを終了できるヘッドレスエージェントから分離するよう勧めた。
KewkLWは10月14日に分離を確認し、このブランチからエージェントによる対処機能を取り除いた。
10月14日のその後の更新では、停滞が続いた場合の発動条件、ユーザーが処理を再開してから5分間の待機、有効化状態の確認、一時停止記録の処理強化が追加された。一時停止はメモリのさらなる増加を止めるが、メモリを解放するわけではない。取材後に編集された現在の説明でも、既定では無効の提案とされており、グラフィカルセッションでの一連の動作確認は実施していないと記されている。
シェルのアクセシビリティ提案、リベースを経て再びレビューへ
caleblのPRであるomacom/omarchy#13212は、引き続きオープンのままだ。シェルの共通コントロールに、アクセシビリティ用の役割、名前、状態、操作を定義し、支援技術から検出・操作できるようにする提案である。現在の説明では、バージョン0.3.2以降に含まれるQuickshellのアクセシビリティツリーの修正が必要とされている。
先行する10月13日の議論で、monsieur-moutonはシェルの内容を読み取れないことがOmarchyへの移行の障壁になっていると述べ、リベースを求めた。10月14日、
monsieur-moutonはブランチがリベースされ、マージ可能になったと報告し、Orcaでのテストを申し出た。これはレビューに向けた前進であり、アクセシビリティ機能のマージやスクリーンリーダーでのテスト完了を示すものではない。
